福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館

イベント情報

2020年2月21日~2020年3月17日

資料館復原解説「戦国時代のトイレの復原」(一乗谷朝倉氏遺跡第40次発掘調査を元に再現)

第40次発掘調査で出土した「金隠し」らしい部品 第40次発掘調査で出土した「金隠し」らしい部品

石積のトイレ遺構 石積のトイレ遺構

一乗谷朝倉氏遺跡には、大きく分けて遺跡のありのままの姿がみえる「平面復元地区」と復原された町屋が建ち並ぶ「町並立体復原地区」があります。平面復元地区を散策すると、いたるところに石製の井戸枠や石積遺構があることに気が付かれると思います。また、「町並立体復原地区」の一画には、今回展示でも紹介した戦国時代のトイレの復原があります。金隠しらしいの部品の大きさから逆算して作った実寸大復原ですが、現代人の私たちからみて、大きいのか、小さいのか、考えてみる手がかりにはなるでしょう。
平面復元地区には、たくさんの石積の穴がありますが、全てがトイレとは限らず、傾向として、トイレは、家々の裏口にあるもののようです。やはり、人目につかないところに設置されていたのでしょう。汚物を川などに垂れ流しにせずに、わざわざ石積の穴に汚物を溜めておいたということは、後で汲み取って肥料にしたことを意味します。人が集住する町からでた「産物」が農村で利用され、作物が再び町へもたらされていたというわけです。
トイレ跡は一乗谷の人々の食文化も教えてくれます。一乗谷では、トイレの土の分析によって、1?あたり約13,000個にのぼるたくさんの寄生虫の卵がみつかった事例がありますが、その中には、サケやマスを生食すると寄生される虫、犬などがもつ寄生する虫がありました。また、土に含まれていた花粉や種から、キイチゴやウリ、ナス、クワや雑穀類、コメ、ソバを食べていたこともわかりました。
トイレ遺構の発掘調査を担当した人によると、掘っていて悪臭がしたそうです。今から440年以上経つトイレでもまだ臭うとは、不思議です。
さて、一乗谷のトイレには、まだいくつかの謎があります。謎のひとつは、朝倉館跡や朝倉義景の母である高徳院の屋敷跡といわれる中の御殿跡では、トイレの遺構がひとつも発見されていないことです。また、トイレの跡はあってもトイレットペーパーらしいものもありません。汚物を拭くための木の板なども一乗谷ではまだ発見されていません。汲み取る時に邪魔になるものはトイレの穴には直接捨てずに燃やして処分したのでしょうか。出土しないことも謎といえます。
そんなことを考えながら、遺跡を散策するのも楽しみのひとつかと思います。

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