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29 米津(よねづ)

米津では、平成19年(2007)に発掘調査され、刀装具(とうそうぐ)の土製文様型や坩堝(るつぼ)、トリベなどが出土し、炉跡も発見されました。一乗谷に、刀装具を製作する特殊な工人や金工師(きんこうし)が存在していたようです。平成20年(2008)には、ガラス製作にかかわる遺物を多量に出土しました。工房跡も発見され、ガラス玉を製造する職人も存在していたようです。室町時代のガラス製品は、輸入にたよるところが大きいとされ、国内の生産に関しては、ベールに包まれていました。これまでの国内での発見は、山科(やましな)本願寺(ほんがんじ)跡での発掘調査成果に限られていたところでしたので、日本ガラス工芸史を解明する上でも重要な発見となりました。ここは、最先端の技術を駆使する朝倉氏直属のおかかえの職人集団が、上級武士クラスの大きな屋敷に住み、刀装具やガラス製品などを製作していた場所だったと考えられています。特殊技術が必要な製品を一乗谷で製作していたということは、朝倉氏の工芸技術力の高さがうかがえるだけでなく、戦国大名朝倉氏の力の大きさを示しています。