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37 復原町並 商家

東西方向の道路に面して軒をつらねて連続する建物群の中にあって、南北方向道路との交差点に位置しているこの建物は、3間約5.6m四方の規模を持つ、比較的規模の大きなものです。溝にかけられた大きな石から、入り口が中央やや東寄りにあったこともはっきりしています。また、その少し南には井戸も設けられています。こうしたことや、その柱位置を示す礎石の配置から、建物の平面も読み取れます。西半分が床の張られた部屋の部分で、ここはさらに二つに分かれます。この床の張られた所は、都市住居の場合は、商家では「ミセ」、職人の家では「作業場」、そして居間等として使われ、奥寄りに閉鎖的な納戸(なんど)が設けられるのが一般的です。納戸は、寝間(ねま)として使われます。入り口や井戸がみられる東半分は土間と考えられます。土間は、主として炊事などの諸々の作業の場となります。このような一乗谷の町屋(まちや)では、この土間部に井戸があるのが一般的です。また、炊事のための炉などが設置されていたと考えられます。建物は復原していませんが、裏庭には、便所の跡も見られます。ここでは、道路の交点という位置をいかして、この家に住んでいたのは、焼き物などを売る商人という設定をしてみました。「ミセ」には、商品であるいろいろな焼き物が置かれています。これを売っているのは、女性です。戦いに出る主人のものと思われる鎧(よろい)や刀も置かれています。また、納戸の入り口で、子供が恥ずかしそうに客をみつめています。土間には炊事のための炉や甕などの生活道具、そして商品と思われる荷物があります。