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35 復原町並 有力者の家

この屋敷は、敷地間口約10mで、通常の1.5 倍の大きさを持っています。建物は、正面3間半、奥行き3間と比較的規模も大きなものであり、また、井戸は建物内と裏庭に2基持つという整ったものです。こうしたことから、この屋敷の住人は、有力者と設定して、生活状況の復原を実施しています。 建物は、礎石(そせき)配置や井戸などから、床を持つ二つの部屋と、大きな井戸の見られる土間から構成されていることが判明しました。建物の構造は、当時の建物遺構などから考えると、柱と梁(はり)、そして貫(ぬき)で固める比較的簡単なものと思われます。また、一乗谷では、柱は礎石の上に建てるという、当時としては進んだ技術を用いているのが一般的です。柱の大きさは、出土したものから決定できました。梁や貫は推定ですが、ここで実施したように、近世の農家に見られるものとは異なり、比較的断面の小さな梁と厚い貫が一般的であったと考えられています。屋根は、一乗谷のような都市においては、板で葺くのが一般的と考えられています。柱や梁、板などの木材は、松が中心です。これを手斧(ちょうな)や鎗鉋(やりがんな)などの当時の技術を再現して加工しています。また、前寄り6畳の広さの部屋は居間です。2ヶ所の窓には有力者の家にふさわしく、板の引き戸が入れられています。ここには笏谷石(しゃくだにいし)で作られた炉も復原しています。奥の4畳半の部屋は、納戸(なんど)で、寝間(ねま)となります。土間は台所を兼ねており、炊事の為の設備や道具を置いています。裏庭には、井戸と便所もあって、これらを復原しています。